怒りの副作用
怒りとは不思議な感情だ。それは危機に対する反応システムであり、ストレスを避けるための仕組みである気がするが、
定期的にメンテナンスかのように、その感情は沸き起こる。
そして、その感情は珍しいがために、記憶に残りやすい。そして、その他の条件を共に記憶してしまっている場合がある。
たとえば怒りのあと、自分にとって悪いことが起こるという幼少期の体験を持っていると、怒りに対して嫌悪感を持ち、避けてしまう動きをとってしまう。
怒りという感情が身体構造上、生命維持上不可避だとしたらその感情にはプラスのイメージもマイナスイメージも必要ない。
そして、怒っている人を気遣う必要もなく、相手をする必要もない。
くしゃみをした人に対して、できることはほとんどないし、
しゃっくりが止まらない人に対してできることもほとんどない。
怒りとはそのくらい些細な出来事にもかかわらず、人間はそれに対して大きすぎる反応をしているかもしれない。