Another
水の中に潜っていた。
長い間、とても苦しくて、我慢できず、常に肺がまったく機能していないかのような、もがいてももがいても水を指でかくのみで、この苦しさがいつから続いていたのか、忘れてしまうくらいだった。
心臓の音を聞いた。記憶の奥底を辿った。脊髄の、奥底にある声を頼りに、より深くへ、より深くへと、入り込んでいった。
冷たく、静かで、誰もいない闇の中に落ちていった。
凍えるような金縛りと、より深くへと進む快感を頼りに、さらに深く潜り続けていった。
その冷たさと、体の痛みは必ずしも同一の存在ではないことに気づくまで、そこまで長い時間はかからなかった。
痛みは外にはない。
苦しみも外にはない。
すべて内にある。
鏡の中の幻をうちけす剣は腹の底に眠っていた。
胸の奥にしまった青銅色のまがたまはまるで石ころのように転がっていた。
瞳の裏に隠れたたて笛が号令を奏でる
それこそが重大なことであった。